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ソバの穀物検査を受けた

ソバの検査については信濃町ではあまり普通に行われているものではなく、JAで聞いても明確な回答はなかったし、役場で聞いても同様であった。信濃町のそば粉は評判がよく結構売れるので、お金をかけてまで検査する意味がないということがその理由らしい。しかし役場の担当者は、検査者がどこにいるかを調べてくれ、ある製粉業者さんで受けることができることを確認してくれ、その段取りをしてくれた。そこの検査場でも検査官はソバの検査が初めてとのことで、関東農政局の流通監視官が来てくれていた。検査の場合、検査機器の較正も重要なことだが、検査者の検査技術のレベル合わせも重要なことだ。また、この制度を運用するうえで、基準が適正に運用されていることを監視することは重要なことだ。

水分率の計測がされる。適宜袋を開いて試料をとり、水分計で計る。幸い水分計は当農場で使用しているものと同じ機種だ。機械乾燥で15.5%までに仕上げてあったので大丈夫だろうと思っていたのだが、たまに規定の16%を超える数値を示すものが出てしまった。検査場の水分計は今年較正をしてあり、そのシールが貼付してある。しかし機械そのものはかなり古いもので、検査官の提案で、当農場で使用しているものと比較してみることにした。同じものを計測してみると微妙に数値に違いが出てくる。当農場のものは昨年購入した新しいもので、いくつか同様に計測しても若干の差が出るが、平均値では規定を下回り、水分率は合格となった。

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次に鋭い剣のようなものを袋に差し込み、試料を採取する。それを黒または白の皿に取り、ソバの粒が重ならないように広げ、異物、未熟粒の混入具合を見る。異物の混入は、確認されれば1等、2等には該当しない。1%未満で3等の最低基準に当てはまる。異物とは石や土隗などで、刈取り時に混入してしまい、調整段階でも石抜き機を通しているが、なかなか完璧には取り除けない。未熟粒は25%が上限だ。昨年納入した蕎麦屋さんから、「もう少し緑色が濃い方がいいね。」と言われており、今年は少し早目の刈取りをした。そのため未熟粒が多めに入っていたのかもしれない。取りあえずこれはクリアーした。未熟粒については検査官の感応検査であるが、検査官は目が鋭く、おおむね外れてはいないようだ。穀物検査の基準と、蕎麦屋さんがほしい玄ソバは若干違うもののようだ。異物については一部実際に摘出して計測したが既定の数値をはるかに下回っていた。異種穀粒は3等で3%以下、1等で1%以下であり、それぞれ3等の基準にはかろうじて入っていた。

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容積重の計測をした。これは1リットルの玄ソバの重量を計るもので、密度に関するものだ。この数値が高ければ、製粉する際の歩留まりが良いということらしい。いわば質の良いソバの指標となるのだろうが、1等610g、2等590g、3等570g以上と示されている。今回のものは653gでこの面では十分1等に該当、もしくはそれを凌駕するものだった。

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全部で84袋を持ち込んだのだが、検査は18袋を検査して全体を把握するもので、これは統計的には有意という基準なのだろう。検査官が言うには、「異常値が出れば全数検査しなければならないんですよ」とのことだ。

結果として全数3等にランクされた。米の場合は精米した玄米を検査するので、確実に目視できるが、ソバの場合はそば殻を剥いていない状態で検査するので、ある程度推量の部分が入るのだろう。米は玄米の状況で検査されれば、食品として利用されるまでに精米するだけで、米糠が数パーセント除去されるだけだが、ソバの場合は玄ソバから食品としての蕎麦粉に至るまでには3分の2から7割ぐらいまでそぎ落とされる。この辺の違いも検査の基準に表れているのだろう。ソバの場合1等、2等に該当されるものは極少らしい。

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