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そば粉のブランド

われわれがそばを食べるとき、(ここでは蕎麦屋さんで食べるそばに範囲を絞って考えてみることにするが)玄ソバがどこで栽培されたものかを舌で判じることは難しい。もちろんプロの方ならたやすいことかもしれないが、一般の人には不可能である。しかし、ある蕎麦屋さんで、北海道と信州産の十割そばがあったので食べ比べてみたときにその差は明確に分かった。ただし、それぞれが単独に出てくれば分からなかったであろうし、ソムリエのように目隠しで銘柄を当てることは到底できない。

そばの味を論じる際に、つゆの存在は大きく、つゆの味でそばの美味い不味いを判断してしまうこともままある。そば自体についても、ゆで方、打ち方、こね方、粉の挽き方、玄ソバや粉の保管方法にも影響される。つまりいろいろなファクターがそれぞれに関係しあってそばの味をかもし出している。とすればソバ本来の持つ味に対して玄ソバの影響度はどのくらいだろうか。

「そばうどん第39号 柴田書店」では特集「粉の不思議」と題して粉について検討を加えている。その中で大分湯布院にある古式手打ちそば泉の菊池三郎氏の「どんな名人であってもいいソバが手に入らなければ、美味しいそばは打てません」という言葉がすべてを語っていると思う。それぞれのパーツや工程で十分な配慮がされてはじめて美味いそばになるが玄ソバの品質は必須条件であるということか。

アメリカマーケティング協会では、ブランドを「個別の売り手もしくは売り手集団の商品やサービスを識別させ、競合他社の商品やサービスから差別化するための名称、言葉、記号、シンボル、デザイン、あるいはそれらを組み合わせたもの」と定義している。今の私の立場ではソバの原材料としての玄ソバについてどうしたらブランディングができるかを考えなければならない。

ブランディングとは製品やサービスにブランドの力を授けることでありひとえに差異を作るプロセスといってよい。(マーケティングマネジメント 第12版 Kotler+Keller ピアソン・エデュケション)ブランドは一定レベルの品質を保証するため、満足した買い手は再びその製品を選択できる。(同)とすれば、他の人が真似のできない良質な玄ソバを提供するために栽培の各工程で品質管理を徹底してゆき、それをきちんと訴えてゆくことが必要だ。果たして天候に左右される農作物に品質を作り込めることができるのだろうか。

「そばうどん第39号」には蕎麦屋さんに対して行ったアンケート結果も発表されていて、異口同音に玄ソバにこだわる蕎麦屋さんの姿が表現されている。

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